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輝きを放つ人生 ES2
病院に運ばれる救急車の中で、彼女の心にはそういういくつもの思いが交錯していた。

万一の可能性を信じ事故現場から運んできた足首と肉片は、傷口の傷みが激しいために繋ぎ合わせるのは困難だったが、緊急措置としての最初の手術は無事終わった。

しかし、それからが大変だった。


2度目の手術では院内感染によって傷口から菌が侵入して何日も高熱が続き、一時は医者から「抗生物質が効かなければ、命が危ないかもしれません」とまで宣告される。

3回目の手術の後は皮膚移植に伴う強烈な痛みと闘わなければならなかった。

切断した部分のガーゼを交換する時の痛みは、皮膚を剥がされるかと思うほど激しく、何度も泣き叫びそうになる。

痙攣(けいれん)を併発しまともに食事をとれないこともたびたびあった。

thumbnail.jpg
ようやく痛みが治まってくると、今度は別の悩みが頭をもたげてくる。

障害者に対して偏見があった彼女は、自分でも気づかぬうちに障害者であることを隠そうとし、人の目が気になり出す。

足はいつも膝掛けで覆い、見舞いに来てくれた友達の好意すら心から喜ぶことはできなかった。

8か月間に及ぶ入院期間中には様々な出会いと別れがあり、その一つひとつが彼女にとって生涯忘れ得ぬものとなる。


加害者は20代の若い女性で病院にも2度見舞いに来てくれた。

うつむき加減で鈴木さんに2言、3言声をかけると、それっきり黙り、加害者として強い責任を感じているように思えた。


鈴木さんは、一時的なショックから徐々に立ち直り、後ろ向きな過去の自分と決別して新たな人生をスタートしているという新鮮な気持ちでいた。

いきいきと毎日を過ごしていた矢先のできごとだった。

加害者の女性が自殺したと。

それが事故のせいだと思うと、いたたまれない気持ちになった。

彼女の複雑な家庭環境を知るにつけ、幸せを味わうことなく亡くなったことが不憫(ふびん)にすら思えた。

もっと心を開いて話し合っていたら、「本当に大丈夫だよ」という一言をかけてあげていたら、こんなことにならなかったと・・・・・


明日に続く!


先生、どうして足がないの?
先生、どうして足がないの?鈴木 良美 鈴木 繁雄

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テーマ : 生き方
ジャンル : ライフ

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(非公開コメント受付中)

No title
おはようございます!

事故というのは本当にほんの一瞬の出来事ですものね。
お話を伺っていたら、私の祖母の時の状況を思い出してしまいました。
96歳の時に車に跳ねられて亡くなってしまったのですが、
その時の加害者の女性はシングルマザーで男の子が一人。
母親が癌で入院されている方でした。やがて警察署から病院へ
駆け込んで来た彼女は病室の前でずっと嗚咽をこらえながら泣いていました。
「お婆ちゃん、死なないで!お願いだから・・」と。
その後、叔父の話から、彼女はショックのあまり失語症になってしまい、言葉が話せなくなって
しまったんだそうです。さすがに叔父もその彼女の様子に
それ以上、責めることも出来ずに(また彼女の母親の看病と育児は
彼女しか出来ないということへも配慮して)許してあげたそうです。

事故とは相手へのダメージが大きければ大きいほど
加害者の方も同じ様に痛みや苦しみを味わう事にもなるものなんだと
私も祖母を亡くした悲しみと同時に、自分の境遇にも似通った彼女にも
思わず同情してしまいました。

自分の話だけのコメントになってしまい、申し訳ありません(^^ゞ

応援凸
Re: No title
ぴーちさん、こんばんは ♪

いつもコメント有難うございます。

> おはようございます!
>
> 事故というのは本当にほんの一瞬の出来事ですものね。
> お話を伺っていたら、私の祖母の時の状況を思い出してしまいました。
> 96歳の時に車に跳ねられて亡くなってしまったのですが、
> その時の加害者の女性はシングルマザーで男の子が一人。
> 母親が癌で入院されている方でした。やがて警察署から病院へ
> 駆け込んで来た彼女は病室の前でずっと嗚咽をこらえながら泣いていました。
> 「お婆ちゃん、死なないで!お願いだから・・」と。
> その後、叔父の話から、彼女はショックのあまり失語症になってしまい、言葉が話せなくなって
> しまったんだそうです。さすがに叔父もその彼女の様子に
> それ以上、責めることも出来ずに(また彼女の母親の看病と育児は
> 彼女しか出来ないということへも配慮して)許してあげたそうです。

交通事故は、どちらが加害者になっても被害者になっても不幸だと思います。
ましてや被害者が亡くなってしまうと、その辛さは言葉にいい表せない程の思いとともに、
その後の人生は大きく変わってしまうようです。
>
> 事故とは相手へのダメージが大きければ大きいほど
> 加害者の方も同じ様に痛みや苦しみを味わう事にもなるものなんだと
> 私も祖母を亡くした悲しみと同時に、自分の境遇にも似通った彼女にも
> 思わず同情してしまいました。

車を運転する身であるので、他人事ではないと思います。
健常者も障害者も生きるということでは同じであり、むしろ障害をもった人の方が
人生を真摯に考え、力強く生きているように思います。
>
> 自分の話だけのコメントになってしまい、申し訳ありません(^^ゞ
>
> 応援凸

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Author:ニック
■ニックネーム:人生の彷徨人
■住まい:神奈川県
■半世紀を過ぎた人生を振り返り、4人の息子に囲まれながら第二の人生を歩んでいます。

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