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心を込めて切り拓く人生 ES2
平成3年5月3日、目を開けた瞬間から千日回峰行者になるための自分の定めが始まった。

目を開けると身体の重い日もある。

調子の「いいか悪いか」ではなく、「悪いか最悪か」のどちらかだった。

そのスレスレのところを行じていくので、起きた瞬間に足が動かない日もある。


一度行に入ると医者に行くことも許されない。

ある日、突然右目が充血して腫れあがってきたことがあったが、1週間たってもどんな薬をつけても治らず、徐々に不安が募った。

どうしてだろう、といくら原因を考えても分からない。

その時に、当時23歳という若さゆえ、命の一つや二つ落としてもなんてことはないという気持ちでいた自分のことが省(かえり)みられた。


あんなに大きなことを言っていた人間が、右目一つ霞 (かす) んでくるだけでこんなにも不安になっている。

そう思った瞬間に、「神仏から頂いたこの命は決して粗末にしてはいけない」という戒めだったのだと気づいた。

それから数時間後には目の腫れが引き、次の日には元どおりになっていた。


修行をした吉野の金峯山寺は特に山道が険しく、真夏の暑さは大変厳しいものだった。

ある時、目の前に一匹のミミズが半分以上干からびて苦しそうにもがいていた。

10メートルほど行った時、このまま自分が見殺しにすれば息絶えてしまうだろうと思ったが、水筒にはわずかな水しか残っておらず、炎下でどこにも水はない。


しかし、いくら苦しいからといって、自分のことだけを考えるようでは行者失格。

誰が見ていなくても、すべて困っているものに手を差し延べてやるのが行者としての役目ではなかろうか。

そう思い直し、そのミミズの所まで戻って杖で穴を掘り、自分の水筒の水を口に含み、体にかけて土に戻してやった。


次に続く!



心を込めて生きる
心を込めて生きる塩沼 亮潤

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Author:ニック
■ニックネーム:人生の彷徨人
■住まい:神奈川県
■半世紀を過ぎた人生を振り返り、4人の息子に囲まれながら第二の人生を歩んでいます。

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