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欲望という得

“徳”とは、生きる悦びを与えるすべての意味で、得とは自分で利を先にして自分で悦ぶ意味である。

いずれを先にし、いずれに重点をおくべきかで、自ずと人生は大きく変わる。


相手を悦ばせる徳には限界があるようですが、自分を悦ばせる得には限界がない。

何度悦んでも、さらに悦びを重ねようとしても飽き足らず、遂には悲しみに陥ってしまう。


その得の一つに人間の欲がある。

欲にはきりがなく、またそれをコントロールすることは至難の業であるという。


北宋の詩人、蘇軾 (そしょく) にこんな一文がある。


"腥涎殻 (せいえんから) に満たず、聊 (いささ) か以 (もっ) て自ら満たすに足るも、高きに昇りて回 (かえ) るを知らざれば、ついに粘壁 (ねんへき) の枯 (こ) と作 (な) らん"


かたつむりは生臭い涎 (よだれ) が殻にいっぱいなくとも、自分のからだを湿らせておくくらいはできる。

しかし、そのまま、あくまで上に昇っていくと結局涎が出つくして壁にはりついて枯死するほかはない。

身のほど知らずの望みをもつと必ず失敗するものである、という意味ですが、人間とて例外ではない。


諺で"貪 (どん) "という字と"貧 (ひん) "という字は同じである、といっている。

なにもかも欲しいという貪欲な者は即ち貧乏な人間であり、貧乏になってしまう人間である、という意味だが、欲ほど人間の良識を害するものはない。

利を追って利を得、これで満足だとして利を追うことを中止してしまう者は達人といえる。

しかし、大方の人は利を追って利を得れば更に利を追い、追って損をすれば、それを取り戻そうとしてまた利を追って自滅していく。

要するに欲望に夢中になっていると普通なら見えるものも見えなくなり、判断力も衰えてくる、ということである。

欲望の赴くままに行動することが、いかに愚かなことだということを先達は教えている。



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テーマ : 文明・文化&思想
ジャンル : 学問・文化・芸術

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No title
おはようございます!

徳と得。
同じ読み方をしますが、仰るとおり、意味が随分
違ってしまうものですね^^
そして確かに欲はどんどん加速するものですよね。
よく昔話にも登場しますが、最後に大きなお土産と小さなお土産を
選択させる場面で、欲が少なく謙虚なお爺さんは小さな箱を選び
結果的に、大判小判の財宝を手に入れたという結末がありますが、
そこで謙虚なお爺さんは、生涯その金額で満足し、笠地蔵などでは
ちゃんと地蔵に新品の菅笠まで作り自分だけのお金に使わずに
しっかりとその一部を他の事にも分けて、喜んで貰おうとしていますよね。
そういう心がけこそ、大切なんだと思いました^^
今日もありがとうございますm(__)m
またお邪魔させてくださいね!
応援凸
Re: No title
ぴーちさん、おはようございます ♪

いつもコメント有難うございます。

> おはようございます!
>
> 徳と得。
> 同じ読み方をしますが、仰るとおり、意味が随分
> 違ってしまうものですね^^
> そして確かに欲はどんどん加速するものですよね。
> よく昔話にも登場しますが、最後に大きなお土産と小さなお土産を
> 選択させる場面で、欲が少なく謙虚なお爺さんは小さな箱を選び
> 結果的に、大判小判の財宝を手に入れたという結末がありますが、
> そこで謙虚なお爺さんは、生涯その金額で満足し、笠地蔵などでは
> ちゃんと地蔵に新品の菅笠まで作り自分だけのお金に使わずに
> しっかりとその一部を他の事にも分けて、喜んで貰おうとしていますよね。
> そういう心がけこそ、大切なんだと思いました^^
> 今日もありがとうございますm(__)m
> またお邪魔させてくださいね!
> 応援凸

人間知らず知らずのうちに欲が出てきてしまっていることがあります。
自分の技量や能力を弁えずに、気がつくとそれう以上のものを求め、あくせくしている。
肩に力が入り、無駄なとこに努力をしている。
欲が周りのものを見えなくさせているといいますが、欲の張った顔というのも自分では見えないのでしょうね!

ではまた、お伺いいたします!!

No title
「徳」と「得」。同じ音なのに、意味するところは大きく違いますね。
もしかしたら、自分を含め多くの人が、「徳」のを重ねているつもりで
「得」ばかりを追っているかも知れないですね。

「欲ほど人間の良識を害するものはない。」これもよく言われていることですが、
人間とはどうして、こんなに欲深くできているのでしょうか。
ついつい「欲張って」しまいますね。
自滅しないように、時には厳しく自分を戒めながら、
子供にもお手本となる事ができるようにしたいです(^^)

Re: No title
ひいちさん、こんばんは ♪

いつもコメント有難うございます。感謝です!

> 「徳」と「得」。同じ音なのに、意味するところは大きく違いますね。
> もしかしたら、自分を含め多くの人が、「徳」のを重ねているつもりで
> 「得」ばかりを追っているかも知れないですね。

自分の徳を積まず得を積むことを、不徳を積むともいいます。
己の欲望にのみ突き進む人には、子や孫にまでその念が及ぶといいます。
>
> 「欲ほど人間の良識を害するものはない。」これもよく言われていることですが、
> 人間とはどうして、こんなに欲深くできているのでしょうか。
> ついつい「欲張って」しまいますね。
> 自滅しないように、時には厳しく自分を戒めながら、
> 子供にもお手本となる事ができるようにしたいです(^^)

欲により本来の考え方や人としての理性が捻じ曲げられると、顔や態度に表れるといいます。
人間霊界に旅立てば、現界で蓄えたものも持っていくことは叶わず、欲で蓄えた現界の不徳
に苦しむようです。

ではまた、お邪魔いたします!!
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Author:ニック
■ニックネーム:人生の彷徨人
■住まい:神奈川県
■半世紀を過ぎた人生を振り返り、4人の息子に囲まれながら第二の人生を歩んでいます。

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