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心を救う医療 ES2
吉岡医師はこの国の医療体制は確かに遅れていると感じる。

しかしそれは仕方のないことで、医療というのは経済抜きでは発展しない。

日本の医療にしても、本格的に出血している箇所を手で押さえて待っているという感じがしている。


清潔な手術室でやるものだという固定観念では、この国で手術はできないことも痛感する。

手術を求めている人たちが目の前にいて、それに応える技術を持つ自分がいる時、どんな劣悪な環境でも手術を決断する自分がそこにはいる。

なんとか命を助けようと一所懸命に頑張っても、助からない人は多くでるし、逆に、ちょっと失敗したなと思っても、元気になる人もたくさんいる。


その時、医者って何なんだと考えたとき、人の生き死にの結果は医者の手の中にはないということに気づかされる。

結果が出るまでのプロセスが医者としての人生であり、その人が助かろうと助かるまいと必死になってやる、悩んで苦しんで、時には喜べる。

それが自分の人生なのだと気づいたとき、人生というのは質が大切なのであって、結果に振り回される必要はないと悟る。


結果というのは自分の人生ではなく、相手の人生であり、相手の人生をコントロールしてはいけないということにも気づく。

自分にできることは、自分の人生をより良くコントロールしていくことだけなのです。

病気というものを通して一人の患者と向き合う時に、どう考え、どう行動し、どういう思いで治療するかというとしかない。

彼はそのことをミャンマーで知るのです。


いままでの自分の人生を振り返り、彼はこんな例えで語っている。

切り立った断崖があり、そこに行けば、この世のものとも思えない美しい景色を見ることができる。だから、みんなその場所を目指すのですが、危ないからなかなか近づけない。10年前の私は、その断崖から10メートル手前にいたと、いまではよく分かります。
滝の落ちる激しい音が聞こえ、水しぶきまで飛んでくるけれど、その景色を目で見るまでには至っていなかった。
「地位を求めず、名誉を求めず、金を求めず。地位や名誉や金は、あなたがそれを使って世の中のために頑張るために、天から与えられるものだ」この文章に出合った時、自分もこう生きたいと思った。


そしていま、彼は自分の組織をつくって、時間も財産もすべてをそこに注ぎ込んで、断崖の上に立っている。

目の前には恐ろしいけれど、信じられないほど美しい景色が広がっていると語る。

見ると人生観が変わり、本当に大切なものは何か、それが手に取るように分かるのです。

それは素晴らしい世界であり、だから、看護師や医者にも、人生の一時でもいいからここに来て、この景色を見たほうがいいと言い続けている。


逆境に背を向けるのではなく、逆境を楽しむくらいの気概を持ち、常に自分の中に必要悪として飼っておく、邪魔をする人がいても、排除するよりうまく折り合いがつく方法を見つけ出す。

いまここにある自分は、いろんな偶然や縁の連続性の上に生かされているのであって、それを楽しみながら感謝し、自分の質を高めるように一生懸命生きていくことが大切だと思うのです。



飛べない鳥たちへ―無償無給の国際医療ボランティア「ジャパンハート」の挑戦
飛べない鳥たちへ―無償無給の国際医療ボランティア「ジャパンハート」の挑戦吉岡 秀人

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一日も早い、復旧と復興を心より願っています。

今日も一日 ありがとうと感謝の心でお過ごしください。

このブログを最後まで読んで頂き、ありがとうございました。


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テーマ : 海外ボランティア
ジャンル : 福祉・ボランティア

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No title
こんにちは!
今日のお話を受けてあの「ビルマの竪琴」という作品を思い出しました。
ありがとうございますm(_ _)mニックさんもご覧になられましたか^^

最近、めっきり産婦人科が姿を消しておりますが、少子化の煽りを受けているのも
勿論ですが、出産時の事故や産後の母体の回復等の苦情や、訴訟が多く発生して
しまい、割りに合わないと感じた産科医師が続々と戸閉していると言われていますよね。
元々子どもを産むというのは自然な事。容易い事という一般認識が甘すぎるように
感じます。生命を生み出す時の危険を伴うリスクとうのは案外高く、今は少しでも母体が危険だと判断されれば、すぐに帝王切開の措置がなされますが、昔はお産で生命を亡くした母親が多かったと聞きます。出産というのは本来、生命まで取られる危険性を十分はらんでいるものなんだという事をもっと認識出来れば、全面的に医者の手術ミス、判断ミスのせいで患者が死亡したと何でもかんでも医者を悪者にしないでも済むものだと思います。
勿論、遺族の怒りのはけ口を医者にぶつけざる負えないという気持ちは分からなくは無いんですけれどね。
今日のお話で、そんな事が頭をよぎりました。

それでは応援凸
また、お邪魔させてくださいね☆
Re: No title
ぴーちさん、こんばんは ♪

いつもコメント有難うございます。

> こんにちは!
> 今日のお話を受けてあの「ビルマの竪琴」という作品を思い出しました。
> ありがとうございますm(_ _)mニックさんもご覧になられましたか^^

そうでしたか、ぴーちさんは「ビルマの竪琴」を思い出しましたか。
私も見たことがあります。日本兵の霊を慰めるため、僧侶となってひとりビルマの地に残る
水島という兵士の姿には胸を打つものがありました。
>
> 最近、めっきり産婦人科が姿を消しておりますが、少子化の煽りを受けているのも
> 勿論ですが、出産時の事故や産後の母体の回復等の苦情や、訴訟が多く発生して
> しまい、割りに合わないと感じた産科医師が続々と戸閉していると言われていますよね。
> 元々子どもを産むというのは自然な事。容易い事という一般認識が甘すぎるように
> 感じます。生命を生み出す時の危険を伴うリスクとうのは案外高く、今は少しでも母体が危険だと判断されれば、すぐに帝王切開の措置がなされますが、昔はお産で生命を亡くした母親が多かったと聞きます。出産というのは本来、生命まで取られる危険性を十分はらんでいるものなんだという事をもっと認識出来れば、全面的に医者の手術ミス、判断ミスのせいで患者が死亡したと何でもかんでも医者を悪者にしないでも済むものだと思います。
> 勿論、遺族の怒りのはけ口を医者にぶつけざる負えないという気持ちは分からなくは無いんですけれどね。
> 今日のお話で、そんな事が頭をよぎりました。

私の亡くなった父の母親は、俗に言う産後の肥立が悪く父を生んですぐ25歳で亡くなっています。
私はそのことをつい最近知ったのですが、ぴーちさん仰る通りお産は命がけのことであると思います。
安易で幼稚な考えで子どもを作り、定期検診も怠り、生む段階で病院に助けを求めてくる妊婦も多くいる
ようで、病院側としてもリスクを負うような患者は断っているという現実もあります。

サラリーマン化した医者やモラルを欠いた患者が、昔のような信頼関係を崩しているようにも思えます。
医者や教師が一目置かれる社会でなければ、未来を背負う子どもたちも育たないように思います。

では後ほど、お伺いいたします!!


>
> それでは応援凸
> また、お邪魔させてくださいね☆
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Author:ニック
■ニックネーム:人生の彷徨人
■住まい:神奈川県
■半世紀を過ぎた人生を振り返り、4人の息子に囲まれながら第二の人生を歩んでいます。

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