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いまある目の前の命 ES2
帰国後、こうした体験を『プサマカシ』(強く、力みなさい)と題してまとめ、1990年、読売「女性ヒューマン・ドキュメンタリー」大賞を受賞します。

その賞金1000万円を資金に、NGO友の会を立ち上げます。

長年アフリカ支援に携わってきて感じることは、「当たり前のことなど何もない」ということだと彼女はいう。

私たちが普段特別意識しないような、両親がいる、義務教育を受けられる、食べ物があるといったことは、この国ではどれも当たり前のことではないのです。

アフリカでは100円がないために薬も買えず、孤独の中で死んでいく人が大勢いる。

そして彼女は、多くの未来ある若者たちがエイズにより亡くなっていくのを見てきた。


「ハイヒールが履きたい」ある時、母子感染によりHIVに感染していた13、4歳の女の子が、振り絞るような声で彼女にいった。

養父母に育児放棄され、薬を飲んでも栄養が足りないため衰弱は進み、結核を併発して瀕死の状態だった。

周りの若い女性たちが高いハイヒールを履いているのを見て、いつもゴム草履を履いている自分が悲しくなり言ったのだという。

彼女たちも日本の思春期の女の子たちと同じく、可愛い洋服を着たりおしゃれをしたりしたいのです。

たとえ母子感染を免れて元気に育った子どもも、貧しさゆえ養父母たちからこき使われ、あまりの辛さにそこから逃げ出し、路上生活を始めたり、生活のために売春をしてHIVに感染して亡くなってしまう……。

こんな悪循環の鎖を断ち切るにも、彼らにはそれしか生活の手段がないのです。

そのような過酷な状況の中でも、彼女たちはいつも徳永さんたちに「ありがとう」と言ってこの世を去っていく。

どんな状況でも感謝の心を失わず、穏やかな顔で最期を迎える人たちを見ていると、教えられることがたくさんあるという。



いま全世界で3300万人を超えるといわれるHIV感染者のうち、年間210万人ほどの患者がエイズで亡くなっている。

徳永さんたちが運営している診療所に登録されている9000人の患者も、この10年間で約半分が亡くなっているという状況の中、できることは診療所に来た子どもたち一人ひとりを救うことだけだという。

それは大海の一滴にすぎないかもしれないが、せめて自分の目に映る、目の前の人たちだけは必ず助けるという強い思いに突き動かされることで、今日まで歩んできている。

確かにアフリカの人はお金も食べ物も十分になく、暖衣飽食の日本人には悲惨に思えるかもしれないが、彼らは本当に明るいと徳永さんはいう。

太鼓の代わりにポリタンクを叩き、一人が歌い出すと子どもたちが次々に集まり、楽しげに踊り始める光景を日常的に見かける。

彼らはかくも厳しい現実の中で、明るく生を見つめながらたくましく生きている。

そんな多くのアフリカ人に支えられた60年の人生を振り返り、彼らから多くのものをいただいた、と感謝の念を深くする徳永さん。

遠いアフリカの地でいまできることを精いっぱいやり、必死にアフリカ人を助けている徳永瑞子さんという一人の女性と、今でも貧しいながらもHIVと戦っている多くのアフリカ人がいることを忘れないでいただきたい。



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■ニックネーム:人生の彷徨人
■住まい:神奈川県
■半世紀を過ぎた人生を振り返り、4人の息子に囲まれながら第二の人生を歩んでいます。

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