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執着心を捨てる
西郷隆盛は非常に度量の広い人であったことはよく知られている。

ある時、薩摩で農民の格好をしていた西郷隆盛を、それとは気がつかずに「おい、草履 (ぞうり) の鼻緒が切れたから挿 (す) げ替えろ」と命令した侍がいた。

西郷隆盛は言われたとおりに黙ってその鼻緒を替えてやった。

後に事の真相を知った侍が震え上がって詫 (わ) びに行くと、西郷隆盛は「自分のことは自分でしたほうがいい」と静かに諭しただけだったといいます。


『南洲翁遺訓 (なんしゅうおういくん) 』の中には、次の言葉がある

「規模を宏大 (こうだい) にして己れに克 (か) ち、男子は人を容 (い) れ、人に容れられては済まぬものと思えよ」


人を許してやるのはよいが、人から許されるような人間になってはいけない、ということです。


しかしいまはどうかというと、人を許す、許さないという問題の前に、「自分自身」を許せていない……つまり自己肯定感のない人が非常に多いように感じる。

その結果、自分を責めてばかりいるか、その裏返しで、人を責めてばかりいるかの、どちらかに偏る人が増えている。


人は真面目な人ほど自分を責めるタイプが多いようですが、自分を責める心と他人を責める心は、コインの裏表と同じです。

まず自分自身を許せなければ、人を許すことはできないのです。


西郷隆盛は、普通の人であれば自殺してもおかしくない様な苦難を、幾度も経てきた人だった。

幕府から身を追われていた月照 (げっしょう) という僧侶を薩摩藩では庇護 (ひご) できず、西郷隆盛は月照とともに入水自殺を図っている。

ところが月照だけが亡くなり、西郷隆盛は助かってしまう。

西郷隆盛は自分一人が生き延びてしまうという、ある意味では無様といえる体験をしながらも、そんな自分自身を許し、その結果、周りの人も許してあげることができる人になります。


自己肯定感を持つということは、自分を甘やかすことでも、ましてや威張ることでもない。

それは「無私」につながることであり、西郷隆盛が繰り返し訴えている「自分自身への執着を捨てよ」ということなのです。

執着心を捨てれば見えてくるものがたくさんあるのに、それができないばかりに余計な物を背負い、その重荷に耐えかねて足元がふらついて、立ちすくみ、ひいては座り込んでしまう。


現代人の多くは、いつも「自分が、自分が……」と思いながら暮らしているように思う。

けれどもそのように考えている限り、人は心の平安を得ることはできない。


自分を忘れるほど何かに専念している時こそが、人間にとって最も幸福な時間であり、そして自分を忘れるために大切なのが、常に「天を敬い、人を愛する」心を持ち続けることではないかと思うのです。



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一日も早い、復旧と復興を心より願っています。

今日も一日 ありがとうと感謝の心でお過ごしください。

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テーマ : 文明・文化&思想
ジャンル : 学問・文化・芸術

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(非公開コメント受付中)

No title
こんにちは!
西郷隆盛は
大まかな人柄くらいしか存じておりませんでしたが、ニックさんの記事で
詳細を知る事が出来、ありがたく存じますm(_ _)m

仰る通り、怒りの感情を持ったり、それを相手にぶつけたり
するのは簡単ですが、許す気持ちというのは難しいことだと存じております。
そしてその思いが外ばかりではなく、内側、つまり自分に向かうことも
同じ事ですね。
どうしても、人間ですから、時には怒りの感情が抑えきれずに
相手にぶつけてしまう時もありますが、世間的に影響力が大きい方、あるいは
地位が高い人程
思わぬ言葉や、行動が命取りになる場合がありますので、きをつけて
いただきたいと思います。
勿論、自分も少なからず一人の社会人としての
自覚を持って、精進していかなければなりません。

けれどそう考えると、人間なんて一皮剥けば、皆同じなんだな~なんて
考えたりもしますね(^_^;)

応援凸
No title
v-22ニックさん、こんにちは。
私、西郷隆盛大好きです。
そうだったのですか。
入水自殺未遂で生き残ったのですか。
自分だけ助かって苦しんだでしょうね。
最後もああいう亡くなり方をしましたが、自分自身への執着を捨てきった人だったからこそ、そうしたのですね。
多くの人に愛される西郷さん、やはり器が大きいですね。
Re: No title
ぴーちさん、こんばんは ♪

いつもコメント有難うございます。

> こんにちは!
> 西郷隆盛は
> 大まかな人柄くらいしか存じておりませんでしたが、ニックさんの記事で
> 詳細を知る事が出来、ありがたく存じますm(_ _)m

西郷隆盛という人は苦難を幾度も経てきた人物のようです。そしてその苦難を乗り越えるたびに悟り「天を敬い、人を愛す」を信条に人生を生きた人のようです。
>
> 仰る通り、怒りの感情を持ったり、それを相手にぶつけたり
> するのは簡単ですが、許す気持ちというのは難しいことだと存じております。
> そしてその思いが外ばかりではなく、内側、つまり自分に向かうことも
> 同じ事ですね。
> どうしても、人間ですから、時には怒りの感情が抑えきれずに
> 相手にぶつけてしまう時もありますが、世間的に影響力が大きい方、あるいは
> 地位が高い人程
> 思わぬ言葉や、行動が命取りになる場合がありますので、きをつけて
> いただきたいと思います。
> 勿論、自分も少なからず一人の社会人としての
> 自覚を持って、精進していかなければなりません。

最近は政治家でも有名人でも言葉の軽い方が多くいますね。
今の政党でもわが身を顧みず、人のことをペテン師といった箸にも棒にもかからない人がいました。
こういう方々はどんな教育を受けてきたのでしょうか?
>
> けれどそう考えると、人間なんて一皮剥けば、皆同じなんだな~なんて
> 考えたりもしますね(^_^;)

お見事!!仰る通りだと思います。人間の本性は皆同じで、それを理性が抑えて人格を形成している
のだと思います。その理性は人間学を学ぶことで養われていくように思うのですが。
>
> 応援凸

今日は心身共に疲労のピークを迎え帰宅しました。
コメントは明日させていただきますが、応援にはお邪魔いたしますので宜しく!!
Re: No title
フローレンスさん、こんばんは ♪

いつもコメント有難うございます。

> v-22ニックさん、こんにちは。
> 私、西郷隆盛大好きです。
> そうだったのですか。
> 入水自殺未遂で生き残ったのですか。
> 自分だけ助かって苦しんだでしょうね。
> 最後もああいう亡くなり方をしましたが、自分自身への執着を捨てきった人だったからこそ、そうしたのですね。
> 多くの人に愛される西郷さん、やはり器が大きいですね。

西郷隆盛の人生は、普通の人であれば自殺をしてもおかしくないような苦難を、幾度も乗り越えてきた人のようです。たとえ戦いに敗れても、世のため人のために己を尽くし、美しく生きて滅びた人を愛してやまない国民性は、西郷隆盛のためにあるのだと思います。

今日は心身ともにダウンしそうなので、応援にだけお邪魔いたします。
コメントは明日ゆっくりさせていただきますので宜しく!!
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Author:ニック
■ニックネーム:人生の彷徨人
■住まい:神奈川県
■半世紀を過ぎた人生を振り返り、4人の息子に囲まれながら第二の人生を歩んでいます。

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