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私を超えた息子 ES1
西中洲貴賓館
福岡の菓子会社・明月堂で、営業部長として会社を支えていた夫が肝硬変と診断され、医師から「あと10年の命と思ってください」いわれたのは昭和54年、結婚して間もなくの頃だった。

その面倒見のよさで人々から親しまれ、たくさんの仕事をこなしていたが、無理をして命を落としては、元も子もないと妻は思った。


妻は「まずは身体が大事だから、仕事は二の次にして細く長く生きようね」と夫にいった。

しかし夫は「精一杯生きるなら、太く短くていいじゃないか」と笑って相手にしなかった。

この言葉を聞いて妻も覚悟を決めました。


10年という限られた期間、人の何倍も働いて夫の生きた証を残したいと思った妻は、専業主婦として歩むのをやめ、会社の事業に積極的に関わっていった。

33年前といえば、九州の菓子業界全体が沈滞ムードを脱しきれずにいた時期で、暖簾と伝統さえ守っていけばいいという考えが一般的な業界の意識だった。

カステラ
明月堂も創業時からの主商品であるカステラでそこそこの利益を上げていたが、このままでは将来どうなるか分からないという思いは常に心のどこかにあった。


そこで妻は夫と一緒に関東・関西の菓子業界を行脚し、商品を見て回り愕然とする。

商品にしろ、包装紙のデザインにしろ、九州のそれと比べて大きな開きがあることを思い知らされるのです。

お洒落なパッケージに感動し、うちにも取り入れられないかとデザイナーの先生にお願いにいった時のことです。

「いくらデザインがよくても、それだけでは売れませんよ。それに私は心が動かないと仕事をお受けしない主義だから」と簡単に断られた。


相手の心を動かすとはどういうことなのだろうか……。

夫婦はそのことを考え続ける中で、一つの結論に達する。

それは、いかに商品が立派でも、菓子の作り手が人間的に未熟であれば、真の魅力は生まれないということだった。


人づくりの大切さを痛感し、以来、菓子屋を訪問する際には、売れ筋の商品ばかり見るのではなく、オーナーに直接会ってその考え方に触れることにした。

しかし、同業者が突然訪ねていって、胸襟を開いてくれることはまずなく、行くところ行くところ門前払いの扱いだった。


忘れられないのが、神戸のある洋菓子店に飛び込んだ時のことです。

そのオーナーは忙しい中、1時間ほど時間を割いてご自身の生き方や経営観を話してくれたのです。

誰にも相手にされない状態が長く続いていただけに、人の温かさが身にしみた。

人の心を動かす、人を育てるとはこういうことなのかと初めて思った。


次に続く!


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テーマ : お菓子
ジャンル : グルメ

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Author:ニック
■ニックネーム:人生の彷徨人
■住まい:神奈川県
■半世紀を過ぎた人生を振り返り、4人の息子に囲まれながら第二の人生を歩んでいます。

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