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生きる意味と優しさ

オジギソウ
中国の古典『小学』の一説のこんな言葉がある。


人の歓( かん )を尽くさず、人の忠( ちゅう )を竭( つ )くさず、以( もっ )て交わりを全( まっと )うす


人から歓待を受ける場合でも、それをとことんまで受けることはいけない。

また、相手が自分に真心を寄せてくれたからといって、それに甘え、貪( むさぼ )り過ぎてはいけない。

若干の遠慮、節制のある態度がお互いの交わりを永続させる。


以前お世話になったある企業は、自社製品を輸出するために数多くの国際規格を取得していた。

アメリカ、カナダ、オーストラリアから始まり、イギリス、ドイツ、イタリア等名だたるあらゆる国の規格を取り販路を広げ、その業界でもトップの地位を争っていた。

その規格の定期審査があるというので立ち会った時、審査官が私にこう言った。

「この会社は節度ある対応が出来る会社なので、こちらも助かります。定期審査ということで、高価な昼食を用意したり、審査後の無用な接待をされることは、公平な審査という観点から受けられる行為を逸脱しています。最近の日本企業もこの手の行為が慣習化されつつあり、お断利するのも一苦労です」と。


確かにこの企業は、当時節度ある対応で業界のトップに躍り出た。

過度の接待や不当と思われるダンピングもせず、自社の商品で拡販していったが、息子が後を継いだ時点で様子が一変した。

トップ自ら模範となって仕事をすることもなく、計画性の無い思いつきでことを進め、言葉使いも弁( わきま )えない態度に周囲からも孤立していく。

父親が必至で作り上げた会社で胡坐( あぐら )をかき、驕( おご )り高ぶる態度で自分の気に入らない協力会社も切っていく。

そんな会社もトップが代わったことで、現在も存続しているようです。


そんな企業を見ていると、人生も「いい気になっていないか、甘えてはいないか、驕り高ぶってはいないか」と自らに問い続けなければならない。


ある雑誌に、脚本家の倉本聰さんが話していたこんな記事を読んだことがある。

超高速ジェット機が空港に着陸し、乗客が降りていく中、老紳士だけが席を立とうとしない。

乗務員が「具合が悪いのですか」と聞くと「いいえ。私の体は超高速でこちらに来たが、心はまだ向こうに残っているので、心の到着を待っています」と答えた。


日々の仕事に追われ、我が身を振り返る時間も十分に取らないまま過ごしている自分の心と体のズレた時間が甦る。

月曜から金曜までスケジュールをこなし、はみ出た仕事を週末片付ける生活が続いている。

若い頃は少々蹟( つまず )こうが、それに気づかぬふりをして前へ前へと進んできたが、次第にそうもいかない年齢になってきた。

自分が挫折や心の痛みを感じるようになり、これまでの自分は他人の痛みも見ても真摯に対応するふりをしただけで、見過ごしてきてしまったのではないか」と省( かえり )みるたりもする。


「強くなければ生きられない。優しくなければ生きる価値がない。」とは、レイモンド・チャンドラーの作品に出てくる有名な一節です。

若い頃この言葉が人生の一時を支配しがむしゃらに働いてきたが、いま、あらためてこの言葉が心に染みるようになったからこそ、第二の人生計画を立てている。


人間は心も体も強くなければ生きられません。

しかし強ければ強いほど優しい人間にならなければならないのです。

そのような思いを胸に、5月のさわやかな風を受けながら、新たな仕事に取り組んでいます。



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一日も早い、復旧と復興を心より願っています。

今日も一日 ありがとうと感謝の心でお過ごしください。

このブログを最後まで読んで頂き、ありがとうございました。


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No title
こんにちは!
今日の記事を読ませて絢香「三日月」の一節を思い出してしまいました^^;
「どんなに電話で好きと言われたって 君に寄りかかることは出来ない」
「がんばっているからね・・強くなるからね・・」
すみません、、ミーハー発言ばかりでm(_ _)m
http://www.utamap.com/showkasi.php?surl=B18769
やはり人は甘え過ぎたり、どっぷり寄りかかりすぎては
せっかくのいい関係も崩壊してしまうものですよね。
親しき中にも礼儀あり。。にも繋がるお話だと思いました。

応援凸
Re: No title
秘コメさん、こんばんは ♪

いつもコメント有難うございます。
会社からの応援感謝しています。
お体の調子が良くない分、気持ちも入らないのでしょうか?
GWも殆ど休みがなかったと思いますので、とれない疲れもあるのだと思います。
体をご自愛いただきますようお願いいたします。

ではまた!!
Re: No title
いつもコメント有難うございます。

たとえ親子であっても、兄弟であっても節度ある礼節は必要だと私も思います。

私も4人の息子たちには、そのようにしてもらいたいと思っています。

ではまた!!
Re: No title
ぴーちさん、こんばんは ♪

いつもコメント有難うございます。

> こんにちは!
> 今日の記事を読ませて絢香「三日月」の一節を思い出してしまいました^^;
> 「どんなに電話で好きと言われたって 君に寄りかかることは出来ない」
> 「がんばっているからね・・強くなるからね・・」
> すみません、、ミーハー発言ばかりでm(_ _)m
> http://www.utamap.com/showkasi.php?surl=B18769
> やはり人は甘え過ぎたり、どっぷり寄りかかりすぎては
> せっかくのいい関係も崩壊してしまうものですよね。
> 親しき中にも礼儀あり。。にも繋がるお話だと思いました。

私も絢香の「三日月」は好きです。クライアントに行く車の中で良く聞きます。
人は自分の心の波長と同期する人には、度を越さない甘えも心地よいものとなりますが、
節度のない押し付けや強制の甘えは関係が壊れていきます。
そこには、人のエゴや驕りがあり、2度と関係を持ちたくないと思ってしまう自分がいます。
>
> 応援凸

では、後ほどお伺いいたします!!
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Author:ニック
■ニックネーム:人生の彷徨人
■住まい:神奈川県
■半世紀を過ぎた人生を振り返り、4人の息子に囲まれながら第二の人生を歩んでいます。

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